青森地方裁判所 昭和27年(行モ)6号 決定
申立人は被申立人が昭和二十七年六月九日申立人に対してなした定置漁業権免許取消処分の執行を当裁判所昭和二十七年(行)第三〇号行政処分取消請求訴訟の判決が確定するまで停止するとの決定を求める旨申立てその理由として、被申立人は昭和二十七年一月一日申立人に対し青森県定一一四号定置漁業権の免許処分をなし申立人はこれに基ずき陸奥湾において漁業を営み専らこれにより生活を維持して来たところ、被申立人は同年六月九日右免許を取消した、しかし乍ら右取消処分は違法であるから申立人はその取消を求めるため当裁判所へ当庁昭和二十七年(行)第三〇号行政処分取消訴訟を提起したが、右訴訟の判決の確定を待つていてはこの間申立人は昭和二十七年度の九月乃至十二月の鰯、いか、鯖、鰺等の漁期を失し且つ生活の途を断たれ償うことのできない損害を被むる虞がある。よつてここに行政事件訴訟特例法第十条により申立記載のような裁判を求めるため本申立に及ぶと述べたしかし記録上未だこれを肯定させるに足りる資料はない。
よつて本件申立は理由がないからこれを却下すべきものとし主文のとおり決定する。
(裁判官 工藤健作 小友末知 野原文吉)